What is

産総研デザインスクールとは

社会にほんとうに必要とされ、活用され、よりよい未来を創り出す技術やイノベーションを生み出すには、どんな力が必要でしょうか?

不確実で、複雑な時代。2018年に国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下、産総研)は、「これからの社会でほんとうに必要とされること(共通善)」を探究し、未来社会を創造する”共創型リーダー”を育むための教育プログラムを立ち上げました。

未来のくらしを「共創する」リーダーに

未来に向けて、まず「何を」「何のために」を描く力。
その実現に向けて、仲間をつくってひとつの船を動かし、試行錯誤を繰り返しながら、荒海を乗り越えていく力。
それが21世紀の技術者・研究者に求められている力なのではないでしょうか。

共創型リーダーに向けて育む力

以下のコンピテンシーを開発します。

1.深く自己を理解し、確固たる自分の軸を立てられる(内省力・軸力)

2.自己の認知限界を認識し、新たな視点から世界を探索できる(俯瞰力・探索力)

3. 豊かな対話を通して、他者や社会に深く共感し理解できる(対話力・共感力)

4. 社会に対して新たな価値を共創し、世界を牽引できる(共創力・実践力)

これらのコンピテンシーを支える「答えの出ない事態に耐える力」=ネガティブ・ケイパビリティ


どんな “デザイン”を学ぶのか?

産総研デザインスクールでいう“デザイン”は、もちろん意匠設計やビジュアル表現という意味での狭義の“デザイン” ではありません。
“共創型リーダー”に大切だと考えられる、デザイン・シンキングをはじめとした思考法、未来やSDGs、コミュニティといったテーマの理解、そしてリーダシップ・マインドなどさまざまなスキルセットやマインドセットを、ひとつの流れの中で学んでいきます。

1. 内省力、軸力、対話力:自己や他者を理解し、チームを導く力

  • クリエイティブ・リーダーシップ
  • キャリア・リーダーシップ

2. 俯瞰力、探索力:社会や未来を俯瞰してとらえ、取り組むべきことは何かを探索する

  • システム・シンキング
  • アート・シンキング
  • スタディー・ツアー
  • 未来洞察

3.共感力、共創力:多様な仲間とチームを創り、新たなアイデアや技術を創り出す力。

  • デザイン・シンキング

4. 実践力:社会の中に入って試行錯誤を繰り返し、人々とともに技術や製品を育む力。

  • コミュニティ・シンキング
  • 社会実験
  • クリエイティブ・ファシリテーション
コンピテンシーとカリキュラムの関係

産総研デザインスクールならではの3つの特徴

産総研研究者はじめ多様な人材とのオープン・イノベーション

イノベーションの創出は多様な人材の創発・共創の中で生まれると言われます。このプロジェクトには、産総研の次世代リーダーとなる研究者が参画。また、他企業の研究者・技術者やコンサルタント、クリエイターなど、多様なメンバーが集って、学びのチームが組成され、チームで学びとイノベーションの探求を進めていきます。

プロジェクト・ベースド・ラーニングで“身につく力”を育む

スクールは、プロジェクト・ベースド・ラーニング型で進行します。参加者がチームを組み、スタディツアーやフィールドリサーチを行い示唆を得る。社会や自身の課題を構造的に理解し、未来の兆しをとらえたうえで、次代のイノベーションに向けたアイデアを発想。そのプロトタイピングを行い、実際に地域で活用してもらうところまでを体験します。座学ではない、“身につく”学びを設計しています。

“柏の葉”というリアルな現場でコミュニティと関わりながら実践

産総研の新たな研究拠点ができる「柏の葉」をリアルな現場として活用します。地元団体(UDCK)の協力も得て、柏の葉の地域コミュニティでフィールドリサーチやラピッドプロトタイピングの実験を行うことで、机上では得られないリアルなニーズやフィードバックを得ます。コミュニティの人々と関係性を築きながら授業を進めていくことで、「社会にほんとうに必要とされる技術」とはどのようなものなのか、リアルな体感を得ていきます。

講師陣/授業実績

クリエイティブ・リーダーシップ(講師:”世界で最も刺激的なビジネススクール”と称されるデンマークのビジネスデザインハイブリッドスクール KAOSPILOT)

デザイン思考(講師:東京大学生産技術研究所機械・生態系部門 価値創造デザイン推進基盤 / RCA-IIS Tokyo design lab マイルス・ペニントン教授)

システム思考(講師:チェンジ・エージェント代表取締役 小田理一郎氏)

未来洞察(講師:一橋大学 鷲田祐一教授)

北欧・デンマークへのスタディーツアー(KAOSPILOTへの3days留学や、“共創”や“社会課題解決”の先進事例に数多く触れます)

産総研の拠点である「柏の葉」でのフィールドワーク(地域の皆様との対話、ラピッドプロトタイピングを通して社会、人へ受け入れられる技術を考察していきます)